アルゼンチンとメッシから学ぶ「エース依存」の本質

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皆さんこんにちは。欧州サッカーはオフシーズンなので「つまんなーい」というサポーターも多そうですね。そんな中で楽しそうなのがレアルとドルトムントのサポーター。たくさん選手がやってきてフロントの来季への本気度がうかがえます。

さてそんな退屈してる我々の癒しになるのが「コパ・アメリカ」。来年も開催されたり、大会としての価値は?という問題、招待枠で参加している我らが日本代表の本気度の低さ、おまけに試合時間が日本の朝という難しさはありますが、南米強豪の本気の戦いはやはり迫力がありますね。

開幕前に優勝候補と目されたブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンといったスター勢ぞろいの国々。ところが早くも不穏な空気が流れているのがアルゼンチン。初戦でコロンビアに敗れると、2戦目には格下パラグアイに追いつくのがやっと。GS突破に暗雲が立ち込めてきました。

そんなアルゼンチン代表で毎年恒例で指摘されるのが「メッシ頼み」という問題です。メッシが持った時に周りが動かない、メッシがボールを降りてもらわないといけない、メッシの先にメッシがいない、など。

個と組織の融合は最大の課題です。本日のテーマは「エース依存」です

「エース依存」とは

メッシへの依存

それでもアルゼンチンが何とか体裁を保ってこれたのは理由があります。それはリオネル・メッシがすごすぎたからです。周りの連動性なんかなくっても、W杯を決めるハットトリックをしちゃう、裏から一本のパスに抜けてGS突破に貴重な先制点を取っちゃう。「メッシが持った時の連動性がない」けれど「メッシが持ってなんとかしちゃう」からこれまでなんとかアルゼンチンは成績上では面目は保ってきました。

もっとも試合を90分見ている人からすれば相当悲惨な状況だったのですが。そしてより悲惨だったのはそれで「なんとかなった現実」に安堵してしまったことです。

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(The Gurdianより)代表では苦闘の続くメッシ

クリスティアーノ・ロナウドへの依存

昨季もっとも「エース依存」の意味を痛感したのがレアル・マドリードでしょう。ユヴェントスに移籍した絶対的点取り屋の存在はあまりに大きく、CLでもリーグでも早々に姿を消すことになりました。

クリスティアーノ・ロナウド。彼もまさしく誰からも頼られる圧倒的エースです。

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(Evening Standardより)メッシと比肩する唯一の存在

しかしこの二人の依存の仕方には大きな差があります。

「エース」の比較

ここまで図抜けた二人は比較されるのが運命。代表での成績はロナウドの方が、だそうですが戦っているコンペティションが違う以上何とも言えません。ドリブルに長け、パスもできるメッシの方が上だ。いや打点の高いヘディングも武器であるロナウドの方が優れている、というくだらないことも言われますが、どちらもいない他サポから見れば「うちとやるときは活躍しないでね」の一言でしょう。

ところがこの二人の「依存のされ方」には大きな差があります。

「依存のされ方」

メッシは何でもできる、と評されます。それは会社に例えれば一製品を完全に一人で回しているようなもの。メッシは一人で超売れっ子商品を企画、制作、営業までこなしているのです。一事業を一人で支えるメッシ。株式会社バルセロナは別の事業部ABCには企画のセルヒオ・ブスケッツや製作のイヴァン・ラキティッチ、営業のルイス・スアレスらを専門的に配置し、利益(ゴール)をあげています。したがって仮にメッシが病欠してもその損害を他事業でカバー(できないことも多々ありましたが)するようになります。

対するロナウドはスーパー営業マンでしょう。どんな商品も売りまくり利益(ゴール)をもたらす。マルセロからのクロスという商品もカリム・ベンゼマからの落としという商品もきっちりと売り切る。

ゆえにレアルは困りました。何を作っても売り手がいない、出口がなかった。マルコ・アセンシオは伸び悩み、ヴィニシウスはまだまだ若手有望株どまり。おまけにやってくる商品も疲労なのかモチベーションなのかクオリティに難がありました。

依存からの脱却

代表の成績に関してですが、近年ポルトガルは非常に安定しており、先日はネーションズリーグで優勝しました。確かにその大会でもロナウドは印象的なプレーを見せましたが、決して彼がほとんどの得点に関与しているわけではありません。ポルトガルは徐々にですが、スーパーまでいかなくとも、別の有能な営業マン数名にロナウドの果たしていた役割を分けることができてきているのではないでしょうか。

レアルもルカ・ヨビッチ、エデン・アザールらに同じようなタスクを振るでしょう。

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(marcaより)新たな得点源として期待されるヨビッチ

さて、問題はメッシに事業すべてを頼ってきたアルゼンチンです。他事業部も圧倒的とは言えないまでも、利益を上げられる強さを持つバルセロナとは異なり、ここ数年明らかにメッシ以外の事業部はほとんど仕事をしていません。

解決策としては分担しかありません。スーパー営業マンの仕事を有能営業マン数人に分けたように、これまで事業メッシがあげてきた利益を合計でカバーできるような事業XYZを作るのが妥当な道筋でしょう。

幸い、現アルゼンチンにはそれができそうなタレントは数多くいます。もっとも今大会期間中に作り上げるのは難しいでしょうが。会社の利益のほとんどを支える事業メッシに胡坐をかいて、他事業の育成を怠った、さらに事業メッシで得た技術や経験もまともに使おうとしなかったつけが回ってきています。

最後に

というわけで今日は「エース依存」のお話でした。会社に例えて少し難しい意見を述べてみました。

まあなんでこんなことを書いたのかというとエースを失いながら監督と補強権をダブルで失いそうな某青いチームへの警鐘でもあるんですが。

それではまた

~おしまい~

コメント

  1. 西村 より:

    はじめまして、突然のご連絡失礼致します。
    サッカークラフト編集部の西村と申します。

    この度、ご連絡させて頂きましたのは
    ふぁんたろう様のブログ記事を拝見し、大変興味深い内容に
    ぜひ当サイト( https://soccercraft.jp )へ転載という形で記事を紹介することはできないかと思った次第でございます。

    もしご興味ございましたら、詳細をお伝えさせていただければと思いますので
    contact@soccercraft.jp、もしくはTwitterのDM(アカウントは@SoccerCraft_JP)までご連絡いただけますと幸いです。

    何卒、よろしくお願い致します。

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