チェルシー チーム・選手採点

いざ”ラストマッチ”へ。EL準決勝2ndレグ フランクフルト戦感想&採点

投稿日:2019年5月12日 更新日:

こんにちは。連夜寝不足の私です。

先日EL準決勝2ndレグが行われ、チェルシーはフランクフルトと対戦しました。1stレグをアウェーで戦った我が軍は1-1とAGを奪うことに成功したものの、決定機を決められず、あわやカウンターで敗戦もありうる試合内容にやや不完全燃焼感も残りました。

そして迎えた2ndレグはホーム、スタンフォードブリッジでの一戦。今日は決勝進出を決めたこの試合を振り返ります。

EL準決勝2ndレグ チェルシーvsフランクフルト

1-1(PK 4-3)
得点者:28分:ロフタス・チーク(チェルシー)
    49分:ヨビッチ(フランクフルト)

試合前

1stレグは1-1。どちらに転んでもおかしくない点差に加え、2ndレグ直前に行われたCLでは同じプレミアの二チームが3点差をひっくり返す大逆転劇を連夜演じている。同じくベスト4に進出したアーセナルが1stレグで立っていた優位に比べると、あまりにも心もとないAGの差だった。

しかしリーグ戦では青と赤のロンドン勢で大きく明暗が分かれた。ワトフォードに3-0で快勝した一方、アーセナルはホームでブライトン相手にドロー。結果チェルシーは来季CL出場権を確定させることとなった。しかし優勝争いからは大きく離され、タイトルの可能性はELのみ。サッリ体制初タイトルに向けて準備は整った。

対するフランクフルトも4位争いに飲まれていた。DFBが唯一ヨーロッパの大会に残ったチームとして日程を変更する(FAには考えられない)処置を取った。しかしロンドンに赴く直前の試合ではレヴァークーゼン相手に6点を奪われ、ELも捨てられない大会であることに変わりはなかった。

スタメン

1stレグは後半からの出場となったエデン・アザールをはじめ、ELを得意とするオリヴィエ・ジルーが先発。アントニオ・リュディガーが離脱したCBはリーグ戦同様ダビド・ルイスとアンドレアス・クリステンセンがコンビを組んだ。

アスピリクエタとジョルジーニョのスタメンは続く

対するフランクフルトは1stレグ出場停止だったアンテ・レビッチがスタメンに当然名を連ねる。さらには腹筋の負傷で離脱していたセバスティアン・アレがベンチに復帰。今季の躍進を支える3トップが戻り、アウェーでの逆転に賭けた。長谷部誠も前回対戦同様スタメン出場している。

前半開始

試合の入りを取ったのは得点が必要なアウェーチーム。積極果敢なプレッシャーでチェルシーのビルドアップを妨げる。対するチェルシーは個人技で応戦する。右サイドからのクロスに反応したのは好調を保つルベン・ロフタス・チーク。エリア内で足がかかったように見えたが、ELでのVARは決勝のみ。笛はならなかった。フランクフルトも 1stレグで先制点を奪ったルカ・ヨビッチを起点にダコスタが決定的なシーンを迎えたが、ケパ・アリサバラガの好守で難を逃れた。

冷や汗をかいたホームチーム。前節は休養となったウィリアンのFKから決定的なシーンを迎えるが、ゴールライン際で長谷部がクリアし、得点には至らない。

それでも先手を取ったのはチェルシーだった。左サイドで巧みかつ強靭なボールキープを見せたアザールがエリア内にスルーパス。受けたロフタス・チークが今度は冷静に流し込み、先制点を奪った。ロフタス・チークは39分にも決定機を迎えたが、追加点とはならなかった。

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(The Timesより)この日も躍動したロフタス・チーク。左IHのポジション争いを制したと言ってもいい

今季ここまでほとんどの試合に出場してきたカンテやリュディガーが不在のため、組み立て自体は苦しんだが、好調の左サイドから得点を奪い、前半を折り返す上々の出来となった。

後半開始

後半の入りがフランクフルトだったのは前半通り。しかし大きく違ったのはその中で得点を奪ったことだ。
長谷部が送った裏へのパスは短くなったが、ヨビッチが的確に胸で落とす。食いつきすぎたダビド・ルイスの裏を的確についたのがミヤト・ガチノビッチ。濡れたピッチを上手く転がすと、反応したヨビッチが丁寧に右足。ケパの左を抜き2-2。AGも1つずつと完全に並んだ。

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(Marcaより)この日も得点を挙げたヨビッチ。EL得点ランクで首位に並び、大会を去る

失点しだんだんとギアが上がってきたチェルシーだが、ジルーやウィリアンはチャンスを決めきれない。全体的に後半の流れを渡す展開にペドロを投入し、空気を変えにかかる。

ところがチェルシーをアクシデントが襲う。72分にクリステンセンが着地の際に負傷。ダビデ・ザッパコスタが投入され、右SBに入っていたセサル・アスピリクエタがCBに入る布陣を余儀なくされた。練習では行っていたようだが、実践では初の形に不安が募った。途中出場のペドロが全く乗り切れなかった一方でザッパコスタは得意の攻撃参加で迫力を見せた。

延長が見えてきた後半終了間際ではさらにロフタス・チークが交代。試合後負傷であったことが明らかにされた。アクシデントが続くチェルシー。対してフランクフルトはレビッチに変えてアレを投入。一進一退ながら流れはアウェーチームに傾いたまま90分終了の笛が響いた。

延長戦

チェルシーはフレッシュな面々が攻撃を牽引する。ロス・バークリーが果敢に仕掛けるがシュートは枠を捉えられない。99分には試合を左右するビッグプレー。途中出場のアレが決定的なシーンを迎えるが、ゴールライン上でかきだしたのは軽率な守備で同点弾を献上したダビド・ルイス。渾身のクリアをケパは手荒に称えた。さらに終了間際には再びアレ。元スウォンジーのジョナサン・デ・グズマンのCKに合わせたが今度はザッパコスタが立ちはだかった。

延長後半はオープンな展開に。ゴンサロ・イグアイン投入も劇的な効果は生まれず。エメルソン・パルミエリとザッパコスタがそれぞれ好機を生むが、この試合好セーブを連発したケヴィン・トラップが立ちはだかる。
アスピリクエタがCKからゴールに押し込むシーンもあったがキーパーチャージを取られ勝ち越しには至らず。フランクフルトはPKも考慮しゴンサロ・パシエンシアを11人に加えた。

PK戦

最初に失敗したのはチェルシーのキャプテンだった。2本目のキックが止められると画面左のフランクフルトサポーターの旗は大きく揺れた。

遠のくバクーを再び近づけたのは若き守護神だった。堂々の仁王立ちで4本目のマルティン・ヒンターエッガーをストップ。かつてPK戦前に交代拒否すらしたケパの咆哮。5人目のパシエンシアのキックは完全に飲まれ、読まれ、止められた。

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(Daily Timesより)今季3度目のPK戦で活躍したケパ

最後のキッカーはエデン・アザール。スタンフォードブリッジでは最後となるかもしれないゴールでチェルシーを決勝の舞台へと導いた。

試合後

苦しみながらもPK戦を制し決勝に進んだチェルシー。バクーではバレンシアを粉砕したアーセナルとのビッグロンドンダービーに臨む。

アゼルバイジャンでの試合はお互いにとっての今季最終戦。
アーセナルは正GKに今季限りの引退を明言しているペトル・チェフを起用することが有力視されている。さらにアザールが青いユニフォームで戦う最後の試合であることは既に確定事項のように伝えられている。

18-19シーズンだけに留まらないあらゆるものをかけた”ラストマッチ”。運命のビッグロンドンダービー、舞台は整った。最後の一戦は5月30日に行われる。

選手採点

GK

ケパ・アリサバラガ 7.0
序盤のビッグセーブは試合の主導権を渡さない意味でも大きかった。丁寧なビルドアップでも貢献。失点シーンはできることをすべてやっており、責任を問うのはあまりに酷だろう。
圧巻だったのはPK戦。不利な状況から2連続ストップ。特に4本目のストップで一気にスタンドの雰囲気を取り戻した。

DF

セサル・アスピリクエタ 6.5
前半は右SBとしてガチノビッチを完封。連戦の疲労はあったはずだが、それでも及第点以上の出来を見せたのはさすがだった。
後半途中からはCBにポジションチェンジ。ミスはあったものの高いユーティリティ性を持つ彼だからPKまで持ち込めたようなもの。そのPK戦では珍しく弾かれたが、同胞ケパに救われる

ダビド・ルイス 6.5
前半の決定機は長谷部に防がれたものの、本職の守備ではナイスブロックを披露。ところがHTを挟むととたんに集中を欠き、軽率なプレーで失点も招いてしまう。
それでも途中から安定感を取り戻すと延長前半には1点もののスーパーブロック。PK戦でもキッチリと決めたので及第点以上としておこう。

アンドレアス・クリステンセン 6.0
連戦の疲労もあったかヨビッチとレビッチに苦戦。効果的な縦パスを入れるシーンも少なく、ビルドアップにはあまり貢献できず。後半の失点シーンはもう少し絞った対応をしたかったところ。
74分に負傷交代。ここに来てけが人が続出しているだけに早期復帰が求められるが・・・。

エメルソン・パルミエリ 6.0
左サイドでダコスタと対峙。アザールやジルーとは息が合い、決定的なクロスを送るシーンも。一方守備面ではやや後手を踏むシーンも見られ、逆サイドの守備職人と比べると物足りなさを感じさせた。
決勝でのスタメンを確約するほどインパクトのあるプレーは出来なかったが、おおむね及第点だろう。

MF

ジョルジーニョ 7.0
ここ最近はプレミアの水にも慣れたか、チームの心臓として申し分ないプレーを披露。連戦ながら攻撃の組み立てのみならず、インターセプトやタックルでも大きく貢献。前半39分に見せたボールカット、カウンターへと繋げたルーレットは「スキル・オブ・ザ・デイ」にも選出。苦難の時期を乗り越えた司令塔が日に日に存在感を増している。

マテオ・コバチッチ 6.0
慣れない右IHながら高いテクニックで拙い組み立てを助ける。前半は彼のパスからウィリアンやアスピリクエタが抜け出すシーンを作り、チャンスの起点になった。しかし後半に入るとやや失速。危険なタックルでカードも貰ってしまう。レンタル終了の日も近いが、買取を決定づけるプレーを残り2試合で見せることはできるか

ルベン・ロフタス・チーク 7.0
無双した前回対戦同様、今日も攻撃の中心に。推進力のあるドリブル、強靭なフィジカル、精緻な技術で今日は大きな先制点を奪った。その後も惜しいシーンを迎えたが、後半やや消えてしまったのは残念。
まだ万全ではないようで、この日も途中交代。アザールに次いで攻撃を担う存在になりつつあるので、彼の状況は決勝を大きく左右しそうだ。

FW

エデン・アザール 7.0
スタンフォードブリッジの最終戦とまことしやかに囁かれた10番。見納めとなるガーデン・オブ・エデンで今日も卓越したコントロールからアシストを決め、PK戦では最後のキッカーとして激闘に終止符を打った。
今季は選手の選ぶ年間最優秀選手賞、サポーター投票による年間最優秀選手賞、さらにクラブ年間ベストゴール賞の3冠を達成。クラブ史上初となる快挙を手に決戦へと向かう。

ウィリアン 6.0
スピードあふれる縦への突破で対面のファレットを翻弄。セットプレーのキッカーとしてもチャンスメイク。ただ後半のビッグチャンスを得点につなげられなかったのは反省点。直後にペドロと交代。

オリヴィエ・ジルー 5.5
ELで好調のジルーも今日は輝けず。ボールもなかなか収まらず、エリア内で勝負できるシーンでもミスが目についた。50分にはトーキックで、87分には得意のアクロバティックなシュートを放ったが、得点には至らず。延長でイグアインと交代。

途中出場

ペドロ・ロドリゲス 4.5
ウィリアンに代わり途中出場。比較的早い段階で投入されたが、試合に入れないまま時間だけが進んでしまった。ここ最近の好調を考えるとあまりにも落差の激しい低調ぶりでチームに貢献できなかった。

ダビデ・ザッパコスタ 6.5
クリステンセンに代わり途中出場。スクランブル発進となったが、得意の攻撃面では果敢なミドルシュートで期待を持たせる。クロスの精度は低かったが、バイタルから放つ強烈なミドルで2度キーパーを急襲。さらに延長前半終了間際では間一髪のクリア。怪我の功名となる交代に。

ロス・バークリー 6.5
ロフタス・チークに代わり途中出場。久々の出場で奮起したか、延長戦では積極的なシュートでスタンドを沸かせる。PKも1番目のキッカーとして落ち着いて沈め、唇に人差し指を当てる強心臓ぶりも。

ゴンサロ・イグアイン 5.0
ジルーの代わり途中出場。パスがずれたり、シュートを打ち切れないなど、チームと合わないことが多く、効果的なプレーはほとんどなかった。サッリは買取を望んでいるようだが・・・。

監督

マウリシオ・サッリ 6.5
現状持てるベストメンバーで試合に臨む。試合を経るごとに1人ずつ欠けていく苦しい台所事情だが、アスピリクエタのコンバートなどその時々の最善を模索。苦戦しながらも決勝への切符を勝ち取ったことは評価できるだろう。CL権は確保したが、主要タイトル獲得となれば自身のキャリアでも初めて。気合十分で今季3度目の対戦へ向かう。

最後に

いかがだったでしょうか。苦しい試合だったのは事実ですが、こういう試合でもなんとか勝ち抜けられたのはチームが成長している証ではないでしょうか。

さて長かったELも残すは決勝だけになりました。相手は宿敵アーセナル。ダービー、引退するチェフ、初タイトル、アザールの最後の試合?と色々渦巻く今季最終戦になりそうです。
決勝勝ったらまた書こうかなあ()

なんにせよサポーターの皆さんも長いシーズンでしたね。最後は勝って終わりがいいですね。タイトル、取りましょう。

それではまた

〜おしまい〜







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